これだけは伝えたい 石丸ショックは新風

時事ネタ雑記

アイキャッチ画像はWikipediaで Creative Commons 名義とされている公開写真。他は全てenvato elementsあるいは生成AIによるイメージ素材です。

本日のお題は

「石丸ショックは新風」

です。

石丸氏は大手邦銀の北米駐在員として4年半にわたってアメリカ大陸の主要9か国25都市で活動してきた「企業キャリア組」から政界にでた人財です。この4年間は妥協のない交渉と議論の修羅場である異人種・異文化の坩堝(るつぼ)での修行だったに違いありません。

筆者からは20歳以上年下なので、「彼」と呼ばせていただきますが、この人財は、筆者のように社畜を家業として生きてきた人間にとっては願ってもないリーダーなのです。

彼の強さがどこにあるのか、筆者なりに考えてみました。

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北米修行が生きている

欧米のビジネス文化圏での論争手法は、「この世に絶対的な真理など存在しない」というプロタゴラスの相対主義の流れをくむディベート(弁論術)を完全にマスターしています。

なぜなら、彼の論理展開は、「政治改革」というしっかりした目的(ファイナル・ゴール)を全てに優先する目的として1ミリもブレずに規定しているからです。

評論家やジャーナリストが、反論のための反論、揚げ足取りや矛盾点の追求に終始する中、石丸氏は絶対に「政治改革」と言う大義名分から逸脱しません。

彼が石丸新党の党是(政党の柱となるきめ事)を「2期8年で必ず辞職すること」とした背景は、政治を「家業」とする政治家の「我よし」思想を徹底して断罪するものです。政治を家業としている人間を石丸氏は「政治屋」と呼び、政治屋を駆逐しなければ日本の政治はよくならないと強く認識しているのです。

ブレない目的とCA戦略

ジャーナリストは、揚げ足取りや矛盾追求が主目的(その延長線上には記事が視聴者に注目されるという裏の目的が在る)ですから、任期だけを党是にすると「何を推し進める政党なのか軸が見えなくなってしまう」と非難するのですが、彼はそれでも全くブレません。

彼の論理は、Comparative Advantage (CA、比較優位)に基づいています。

つまり、「政治改革」という大命題を出来るだけ早く効果的に達成するためには、政党の理念と具体的マニフェストの明確化よりも、政治家の任期の限定を全面に党を運営するべきだという比較優位性を言っています。

別の意味では、石丸新党の党是は、「政治屋を作らない」という単一ルールで、世襲化した日本の政界に風穴を開けるという理念なのです。

彼の新党は今後も、マニフェストのない理念を持たないところてんのような政党だと非難されることは間違いありませんが、彼はそれも計算づくです。

彼の目的は自らの政治理念を世に示すと言う政治家の基本を脇においても、世襲化してしまった日本の政治屋文化を打破することを優先したのです。

周りをよくみている

石丸氏は、ネット文化の波にしっかり乗った政治戦略を展開していますが、立花氏のNHK党、革新路線を大宣伝して始まった参政党、百田尚樹氏の日本保守党などの改革組織群について、ほとんど言及しません。一線を引いているのです。

一方で、石丸氏はNHK党や日本保守党が、党是や党の理念などで内部対立やトラブルを産んでいる事実を注意深く観察してきたのだと思います。

党の理念を政界に打ち出して影響していくと言う目標に向かって進んでいるのに党の内部の揉め事や、自らの党としての挙動、あるいは理念と言動の矛盾を第三者から攻撃されてしまっては、目的の達成は困難です。参政党の内部崩壊は良い例です。

そのような無駄な時間と手間になるなら、最初から党是など無い方が良いというのが石丸氏の考えです。もちろんマニフェストがないことは批判されるでしょうが、その批判の度合いは他党が内部抗争で疲弊している現状と比較すれば軽いものなのでしょう。。

石丸ショック

石丸新党「再生の道」は、前例のない「任期縛り」を党是にした政治政党です。2025年1月15日に会見を開き、同年1月10日付で新党を設立したと明らかにしています。党議・党則は設定しないと発表しました。

その後の数日の日本の有識者の反応はおおむね好評です。石丸氏の戦略は目標達成に向けて動き出しました。

筆者が読み取る限り、石丸氏が唯一マニフェストに近い発言をしたのは、国民民主党との連携の可能性を示唆したことです。彼は、この党が衆議院の議席数を増やして「政治屋」討伐の狼煙(のろし)を上げたことを評価しています。

石丸氏の動きは政界にショックを与え始めたと言って良いでしょう。今後の展開に注目していきます。

最後までご覧いただき、ありがとうございます。

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